チェックが抜けちゃう人のための「指のさし方」 小堀氏が述べる本には載らない設計心得(ピカピカの設計一年生03)

ピカピカの設計一年生

 

ピカピカの設計一年生シリーズ第3弾です。今回は「指のさし方」です。

私の尊敬する設計者、小堀さんのホームページのアーカイブを参考にしてお届けします。

設計者の基本というか、全ての仕事をする人の基本になることと思います。

設計者として、指のさし方をしっかりしましょう、という内容です。

第一回、第二回も併せてお読みださいね!

小堀さんは” 勝手に決めている物ですが かなり能率が上がると自負 ”されています。

サトー2号
サトー2号

おいおい、指差しなんて仕事中しないでしょ

車掌さんじゃあるまいし…

サトー
サトー

馬鹿にしそうになりますが、大事です。

車掌さんが指をさす以上に我々設計者は気をつけて指さしをしないといけませんよ!

私は普段多用しています!!

この記事がおすすめな人
  • チェックが抜けてよく怒られる人
  • 間違いになかなか気づけない人
  • チェックしてくれと言われても何を確認していいかわからない人

上のようなことを気にされている人や、サトーの言いたいことに付き合ってくれる人は騙されたと思ってやってみてください。

引き続き引用部分は太字緑色””で示していきます。

確認・チェックをするときは指さししましょう!

指さしとはツイッターでよくお見かけする現場猫さんがやっている「ヨシ!」っていうやつです。

小堀さんも推奨していますが、サトーもめっちゃ推奨します!

まずは形から入ります!小堀流の指さしをレクチャーします!

まず形から入ります。小堀流の基本的な形を私の手でどうぞ!

と、その前にクイズです。

クイズ 小堀流はどれ??? アからエまでで選んでください

指差しするときの指の形がまず大事になってきます。ここではクイズにしてみますので是非考えてみてください。。。

小堀流指さしはどれでしょう??

正解はーーー

・残り10

・9

・8

・7

・6

・5

・4

・3

・2

・1

です!やり方を理由を解説して行きます。

コツ1:○○指を使いましょう!

人差し指を使いましょう!

理由は一番自由が効いて、正確に精密に動かせる指だからです。

もし怪我をしているなどの諸事情があれば他の指でもOKです。私は右利きですが、左利きの方は左手でもOKです。

要は一番やりやすい指でってこと!

コツ2:他の指は・・・

他の指はどうするかというと、機能を無くすため握り込んで潰してしまいます。

ここで、もう一度先ほどの手の形を見てみます。

小堀流指さしはどれでしょう??

握り込んだアの形を見てみてください。握り込むことでより人差し指へ意識を集中できます。

正解以外の手の形を見てみます。

エは二つの方向を指してしまいます。手首も回しづらいですね。。。

ウは一見良く思えるのですが、親指が人差し指と90度別の方向を示しています。方向が2つになってしまうので推奨されません。

イは問題なさそうですが、これも親指で方向を指してしまっているので、方向が2つになっています。

アだと1つの物に集中しつつ、大きいものも小さいものも効率よく指すことができるのです。

コツ3:A3くらいの大きさを指す時は肩から先を使います

A3位の大きさを指す場合はこんな感じです。これは見た目の感じですので、遠くのものを指すときもこの動きでいいでしょう。

肩から先を使った指差し

画像だと肘から先を使っているように見えますが、気分は肩からです。すみません・・・。

コツ4:A5くらいの大きさを指す時は手首を使います

A5くらいの大きさはこんな感じです。ちょっと小さめのものなどはこの動きでいけるのではないでしょうか。

手首を使った指差し

コツ5:数や文字を指す時は指の根本を回します

数字や文字、寸法なんかをチェックする場合はこんな感じです。

指を使った指差し

コツ6:点を指すときはスナップで

とても小さいポイントを指すときはこんな感じです。

コツ7:指す物の周りを指先で囲う時に目で追います

最後のコツは指差ししたところを目で追うってところです。
指先と一緒に目線もぐるっと回してみてください。

ここまでお疲れ様です。次から早速やってみましょう。

早速やってみましょう

それでは早速指差しの実践です。

実際にはその辺のもので、なんでも良いのですが、小堀さんは花瓶で説明していましたので、ここでは花瓶の画像を一応用意しておきます。

画像はリトルドーリムさんから頂いたものを使用いたします。

まずは先ほど説明したやり方でやってみましょう。

3秒くらいで囲って、「花瓶です!」って言ってみましょう。

たぶん出来てません ----笑顔ここを Aとします

(ここで やってない人は だめですよ 理解出来なくなりますので 3秒間 目を パソコンから離せば いいだけです

灰皿でもいいし 電卓でもいいのです だまされたと 思ってやってみてください 

はい どうぞ ちらっと 1秒 2秒 3秒 これで終わりですよ 人生が変わるかもしれません はい どうぞ)

はじめは 皆出来ません 

まるで 囲うのでなく 点で漠然と見るのでも有りません 花瓶の 端面を ぐるりと 花瓶の形に合わせて 目で囲って行くのです

もう一度 

指さしして下さい ---指さしは 丸で大体で いいですよ 大変ですから だって 指ですから

ではどうぞ

小堀設計ウェブサイトより
サトー
サトー

いきなりの「できていません」発言・・・。

どうか怒らずに続けてみてください。

花瓶を再度載せますので

もう一度、3秒くらいで囲って、「花瓶です!」って言ってみましょう。

ほら 花瓶の形が 目に焼き付いたでしょ

これは やった貴方しか 分かりません

前の Aと比べて だいぶ 情報量が 違いますでしょ----これをBとします

(ここで やってない人は だめですよ 理解出来なくなります 情報量の差は 人によりまちまちなのです

今の情報量の差B-Aが 大きさ 1 なんです 貴方のね

今 気づいて やった人は もうだめです残念ながら 最初から やり直しです)

ところが たぶん 出来ていません

みな 陥る自己満足なのです

本当に 花瓶の 端面を 目で囲いましたか 花や 敷布を 入れなかったですか

花瓶そのものを 囲いましたか かけたところや 汚れたところを ちゃんと 囲いましたか

もう一度 

指さしして下さい

ではどうぞ

小堀設計ウェブサイトより

もう一度だけ、3秒くらいで囲って、「花瓶です!」って言ってみましょう。

ほら 情報が変わったでしょ

頭の中に かなりの情報が 入ったでしょもう 花瓶を見なくても メモ用紙に スケッチかなり出来るでしょ

書かなくていいですが かなり情報が 入りました ----これをCとします

(ここで 今の情報量の差C-Bが 大きさ 1 に対して 大きいか小さいかが 問題なんです 

比べられないでしょ 同じ物は感じて無くて 違うところを思い浮かべるからです

だから 何度でも 新しい発見が有ります たかが花瓶に対してです)

はじめに戻ります

人に 花瓶を指し示すとき

今までの 貴方なら

たぶん これ花瓶って 言ったはずですよね---これをAとします

今 貴方は 情報量 Cで これ花瓶って 言うのです

小堀設計ウェブサイトより

Aの時は 分かって無くて 「これ」って 言ってたでしょ

今 Cで 「これ」って 言ってたほうが 遙かに 「これ」って言ってるでしょ

Aの差と Cとの差は 100倍以上有ると 思えるでしょ—-100は 大げさかな

(100倍 頭が よくなったのでは有りません---念のため)

そうなんです 指さしの 指回しは 情報量の 吸収がすごいのです

小堀設計ウェブサイトより

私、この感動を皆さんに伝えたくてこの記事書いてます。衝撃を受けました。

意識するだけでこんなにも変わります。

この話を聞いて以来、私は確認作業には必ず指さしを取り入れるようにしています。

ものづくりの現場では当たり前

でもものづくりの現場では当たり前だったりします。

厚生労働省でも、指さしの重要性は取り上げています。指差呼称(しさこしょう)というらしいですね。

職場のあんぜんサイト:指差呼称[安全衛生キーワード]
KY(危険予知)活動の一環として、作業対象、標識、信号、計器類に指差しを行い、その名称と状態を声に出して確認することです。

また、togetterにもまとめられています。

偉い人が難しくまとめている指差呼称より危機感が重要性がとてもよく伝わってきます。

このまとめ、かなり秀逸だと思います。

新人の頃は『ダサい』と思ってたけど、だんだん重要性が分かってくる"指さし確認👈"の動作「ハッキリした意識で確認できる」
慣れてきたときほど「ヨシ!」をきちんとやるのが大事ですよね。

そして、上のtogetterでも登場していますが、プログラマーさんがチェックの為に使用する、「ラバーダック・デバック」なるものがあるらしい・・・・。これ面白そうだし、機械設計でも使えるような気がします。

ラバーダック・デバッグ - Wikipedia

ラバーダック・デバッグは、アンドリュー・ハントとデビッド・トーマスの共著によるThe Pragmatic Programmer[1]という本で紹介された、プログラマーがラバー・ダック(アヒルちゃん)を持ち歩きアヒルちゃんに向かってコードを1行ずつ説明することによりデバッグを行うという話が由来である。

wikipediaより

設計思想や設計思想や公差設定をアヒルちゃんに説明しながら作業を進める感じでしょうか。第三者に説明したり、指導したりすると自分も勉強になるってやつを仕事にも生かした形だと思います。

サトー
サトー

ちょっと怪しいですよね・・・

機械設計こそやるべき

普段、危険の伴う現場で働いている人が指さしを採用しています。

でも設計者だって、設計間違えると安全性が損なわれるし、現場と同じように人が死ぬ可能性だってありますよね?

指さし確認取り入れてみませんか?

どうかなーと迷っている方、下の話を一読されたら、やりたくなるし、やらないといけなくなると思います。

恐ろしい話1:指さしによる成長

小堀が述べていた成長に関する話です。

ボルトでも 図面でも 何でもやるのです
毎日何十回と 仕事で有ります ---日に一度しか無い方が居られるのですか ウーン それは無いです 気づかないだけだと思います
これを 5年続けたとします 
一方 貴方をみて 物まねをした方が居られるとします
それは Aのレベルで ストップするのです
5年後には 遙かに貴方は 機械開発の ベテランになっているはずです
物まねの方や やらなかった方は どんなにもがいても 貴方を追い抜くことは出来ません
貴方はその時点で その量を 理解出来るのですが
物まねの方や やらなかった方は 理解すら出来ないはずです
本の知識や 技術以外に 覚えることがたくさんあります ---大変ですが 皆通る道です

小堀設計ウェブサイトより

一度に吸収できる情報量の差=成長の差です。

こんな話、本ではみたことがないですし、先輩から教わったこともありません。

機械設計者の皆様、教わらなかったことは常識だそうです。

恐ろしい話2:クレームの時

恐ろしい 話をしますよ
依頼された 機械の前で それを 指さしして
この(指さし)機械は 依頼した機械に よく似ていますが そうなのですかって ----?S
お客さんに聞かれたら
どう答えますか
この(指さし)機械--------ここで 貴方の頭の中は 
 今までの仕事が 走馬燈のように 情報が 巡ります
は 依頼された 機械ですって 言いましょう---もしそうならばですが
怖いでしょ ?Sなんて質問をする人は かなり出来るのです---たぶん 柔道で言うと 黒帯の方です
次の 言葉は もっと もっと 怖い言葉を きっと 言います---苦笑
でも 今の段階では 貴方は 逃げの一手です すぐに 上司 先輩に 任せましょう---大苦笑

小堀設計ウェブサイトより

こう言った場面、想像するだけでめっちゃ怖い・・・。

自分が新人だった場合は丸投げしちゃいましょう!上の立場になってしまったら、多分謝るしかない泣!

まとめ

指さしは情報量の吸収がすごい

次回は「はてな?」の進め方です。ご期待ください。

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