フランジ01 規格JIS B 2220 の見方と気を付けたいポイントを解説!(基本は省略)

フランジ

様々な流体を移送するのに必要になるのがフランジです。フランジは規格で形や材質が決められています。

この規格について、ポイントがいくつかあるのですが、非常にわかりにくいと感じています。

ここでは読み取りづらい点を解説します。

サトー
サトー

ポンプとフランジは切っても切れない関係!

ポンプ設計の知識を生かして解説します!

サトー2号
サトー2号

フランジって配管の経路を切るためにあるので、切れる関係では・・・?

サトー
サトー

そのツッコミ、嫌いじゃないぜ!

この記事がオススメの人
  • ある程度フランジは理解していて、もう一歩進んだ理解をしたい人。
  • フランジの規格を見たが、なんだかよくわからなかった人
  • JISフランジの規格の見方が知りたい人

フランジの規格の分類とJIS B 2220の立ち位置

日本でよく使われるフランジの種類はJIS JPI ASMEの3種類です。ASME JPIはここでは置いといて、本記事ではJISフランジについてご説明いたします。

フランジ規格は材料によって分かれています。表でざっくり説明!

フランジの材質代表的な種類規格使用頻度(個人的主観
SS400, SUS304, SCS13AJIS B 2220一般的
鋳鉄(ねずみ、ダクタイル)FC250, FCD450JIS B 2239特定分野
銅合金CAC406 (旧BC6)JIS B 2240特定分野
アルミニウムA 5083BEJIS B 2241特定分野
フランジ材質と規格対応表(サトー作成)
サトー
サトー

JIS B 2220は他のフランジ規格に比べて一般的な規格とサトーは考えています。JISのフランジ規格の中で規格のボリュームが一番大きいのがJIS B 2220なんですよね。

今回取り上げるJIS B 2220を見られるようになれば、他の規格の構成も似ていますので理解しやすいです。

規格に出てくる用語を確認 紛らわしいので注意

ここでは規格に出てくる用語を確認します。大事なのは5つ!

呼び径

フランジの大きさをします。配管と同じく、25A 50AなどのA呼称、1B 2BなどのB呼称があります。規格上はA呼称で統一されています。パイプの呼び径とリンクしていて、呼び径が一致したパイプとフランジは何らかの方法で組み合わせることが可能です。

呼び圧力

圧力とついていますが、実態は寸法の分類になります。5K 10K 20K等の分類があり、同じ呼び径でも呼び圧力が違うと寸法が違います。ちなみに10K等のKは「キロ」と呼びます。

最高使用圧力とは関係しません。最高使用圧力は後述する圧力ー温度基準により決定します。

材料グループ番号

材料については、フランジに使用される材料ごとに「材料グループ番号」と呼ばれる番号が与えられます。

例えば、SS400であれば「001」と呼ばれる番号となります。

フランジの種類

フランジの形状をアルファベット数文字で表します。アルファベットと形の意味をあとで確認します。

区分

今まで説明した呼び径、呼び圧力、材料グループ番号、フランジの種類の4つによって決まるのが「区分」です。

区分は「I」から「III」まであり、数字が増えるごとに最高使用圧力が下がっていきます。

区分は上記4つの組み合わせにより最高使用圧力を補正するために設けられています。

呼び径が大きくなると最高使用圧力が下がる傾向にあります。

最高使用圧力

文字通り、使用できる最高の圧力という認識で良いです。

厄介なのですが、この言葉は場面により定義が微妙に変わります。ちなみにJIS B 2220内では定義されていません(!)。

規格によって定義が変わるので、皆さんがかかわる分野での定義を確認してみてください。

ですが、企業の定義の仕方でも異なります。「ふわっとした言葉」という認識をお願いします。

私の認識では「設計上ありうる最高の圧力」ですので、ここではこの定義を用います。

フランジの種類 呼び方と形を覚える!呼び方の語源

フランジには様々な形があります。同じ規格、同じ呼び径、呼び圧力でも形が違うのです。使用される場所によって最適な形がある場合や、工場で統一されている場合があります。

形はアルファベット数文字で略されています。

アルファベットから形を想像できるように、略語の意味を理解しておくと良いです!下に紹介します。

アルファベット省略なし(略語部分を大文字に)和訳 (JIS B 2220)
SOPSlip On Plateスリップオン溶接式フランジ(板フランジ)
SOHSlip On Hubスリップオン溶接式フランジ(ハブフランジ)
SWSocket Weldingソケット溶接式フランジ
WNWelding Neck突き合わせ溶接式フランジ
LPLap Joint遊合型フランジ
TRThReaded flangeねじ込み式フランジ
ITInTegral一体型フランジ
BLBLind (or BLank ※) 閉止フランジ
フランジ呼称に使用される略語一覧(サトー作成)

※BLをblank flangeと呼ぶ場合もあるそうですが、flange blankという全く異なる機構もある様ですのでご注意!

サトー
サトー

これらの記号はフランジ外周に刻印されていることが多いです。

特殊なフランジだったり、塗装が厚く塗ってある場合などは見れませんが、身近なフランジを一度確認してみてください。

また、フランジ面のガスケット座について「FF(Flat Face 全面座)」「RF (Rased Face 平面座)」の2種類があります。これは他のウェブサイトでも解説が多いのでそちらを参照して下さい。

規格の体系 圧力ー温度基準とは条件による圧力上限の設定

フランジ規格を理解する上で最も重要なこととは、圧力ー温度基準の理解です。

フランジが使用される圧力と温度によって、そのフランジの最高使用圧力が定められています。これを圧力ー温度基準と呼びます。

最高使用圧力はフランジの呼び径、呼び圧力、材料グループ番号、種類、区分と使用される温度の6つの要素に決定されます。その組み合わせ整理してを示しているのが圧力ー温度基準です。

呼び圧力は寸法上の分類を示すので最高使用圧力は示さない

ここで注意していただきたいのですが、呼び圧力と最高使用圧力はリンクしないということです。これから述べる圧力ー温度基準により最高使用圧力は定められているので注意してください。

では、呼び圧力はなんのために決められているか?

これはフランジの寸法を決めています。

サトーの想像

ここからは想像ですが、昔は最高使用圧力とフランジの寸法だけしか基準がなかったのではないでしょうか?その頃の圧力の単位は$10kg/cm^2$という表記で、そのキロが名残りとして残っているのかなぁと思います。

「$10kg/cm^2$くらい耐圧性能があるフランジならこの寸法です!」

みたいな感じで決まってきたのでしょう。

その後技術開発が進んできて、温度や形状によって最高使用圧力を変えた方が良いということになり、現状のものに落ち着いたのだと推測されます。

何も経過を知らない我々にとって、最高使用圧力を決める過程は大変複雑だと感じます。

機械設計者の皆様、教わらなかったことは常識だそうです。

温度によって最高使用圧力が分けられています

用語のところで触れた5つの要素と温度によって最高使用圧力が決まります。

一般的に炭素鋼は温度が上がると強度が下がります。そこで、この規格でフランジに対する温度ごとの最高使用圧力が決められているのです。

実はこの決められている最高使用圧力は安全率が加味されていますので、決められた圧力をかけたら直ちに壊れる、なんてことはありませんのでご安心を。

ですので、最高使用圧力1.4 MPaのフランジに対して2.1 MPaの耐圧試験しても壊れはしません。

混乱してきましたのでここで一度まとめたいと思います!

まとめ

JIS B 2220 はJISフランジ規格の基本!

アルファベットで示されるフランジの形状を抑える!

最高使用圧力は圧力ー温度基準により決まり、

圧力―温度基準は呼び径、呼び圧力、種類、材料、区分で決まる!

呼び圧力=最高使用圧力でないことに注意!

次回は見落としやすいマニアックな注意点を解説していきたいと思います。

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